「定義される」とは?意味や例文や読み方や由来について解説!

「定義される」の正しい読み方

「定義される」は「ていぎされる」と読みます。

漢字の「定義」はすべて音読みで、訓読みは含まれていません。

「てい」「ぎ」という音読みに、受身を表す「される」を切れ目なく続けて発音するのが、この言葉の正しい読み方です。

「定」には「さだめる」「さだか」といった訓読みがありますが、「定義される」ではこの訓読みは使われず、「てい」という音読みだけで読みます。

そのため「さだめられる」と訓読みしてしまったり、文房具の「定規(じょうぎ)」と混同して「じょうぎされる」と読んでしまったりする例もあるようなので、気をつけましょう。

実際の文章では「定義される(ていぎされる)」のようにふりがなが振られることもあり、読み方に迷ったときの助けになります。

同じ「義」を使う「意義(いぎ)」や「正義(せいぎ)」も音読みだけで読む言葉なので、あわせて覚えておくと読み方の感覚がつかみやすくなります。

「定義される」と同じように音読みの言葉に「される」が続く例は、「区別される」「分類される」「限定される」など他にもたくさんあります。

普段あまり紙の辞書を引かない人でも、ニュース記事や契約書、学術的な文章などで見かけたときにつまずかず読めると、内容の理解もぐっとスムーズになります。

学校の国語の授業や資格試験の文章題などでもたびたび登場する言葉なので、読み方を正確に押さえておくと、文章の内容もすっと頭に入ってきます。

「定義される」とはどんな意味か

「定義される」とは、ある物事の意味や範囲、内容がはっきりと定められることを表す言葉です。

人によって解釈がばらつかないよう、あいまいさを残さず一つの意味に絞り込むというニュアンスを持っています。

「定義される」は「定義する」の受身形であり、誰かが意味や内容を定める行為を、定められる側の視点から表した言い方だと考えると理解しやすくなります。

たとえば「幸福とは満足感を得ている状態と定義される」のように使うと、人によって受け止め方が変わりやすい「幸福」という言葉の範囲を、誰が読んでも同じように理解できる形にそろえることができます。

逆に、何がどう定義されているのか分からない言葉は、話す人によって受け取り方がずれてしまい、誤解の原因になりやすいものです。

単なる説明や言い換えとは違い、「これ以外の意味では使わない」という線引きをはっきり示すのが「定義される」という言葉の役割です。

辞書や辞典の説明文の多くも、この「定義される」という発想にもとづいて、一つの言葉に一つの意味を対応させる形で書かれています。

学術的な文章や規則を扱う文章ほど、言葉の意味が読み手によってぶれることは避けたいため、「定義される」という表現が好んで使われます。

逆に日常会話では、多少あいまいな言い回しのままでも意思疎通ができるため、「定義される」というかたい言葉が使われる場面はあまり多くありません。

なぜ「定義される」と言うのか―成り立ちと語源

「定義」はもともと、「定める」という意味を持つ「定」と、「意味・意義」を表す「義」を組み合わせた漢語です。

二つの漢字が合わさることで、「物事の意味や内容をはっきりと定める」という意味を表す言葉になっています。

この「定義」に動作を表す「する」が付いて「定義する」というサ行変格活用の動詞になり、そこへ受身の意味を加えることで「定義される」という形が作られています。

「〜される」という受身の形は、「する」を「さ」の音に変えたうえで「れる」を続けてできる形で、「勉強する」が「勉強される」になるのと同じ仕組みです。

日本語の動詞の中でも「する」が付く言葉は非常に多いため、この作り方を知っておくと、ほかの言葉の受身形を理解するときにも役立ちます。

「定義」という言葉自体は、古くからある漢語だと言われています。

ただし、今のように「物事の意味を明確に定める」という専門的な意味合いで広く使われるようになったのは、英語の「define」や「definition」の訳語として学術の世界に取り入れられて以降のことだと言われています。

明治時代以降、西洋の学問を日本語に翻訳する過程で、多くの抽象的な言葉が漢語の組み合わせによって新たに作られたり、意味を広げられたりしていったと言われています。

「定義」もそうした流れの中で、哲学や論理学、法律学などの分野を通じて広まっていったと考えられています。

そうした経緯もあって、「定義される」は今でも学術書や法律の条文など、厳密さが求められる文章でよく使われる言葉になっています。

「定義される」を文中で使うときの基本パターン

「定義される」を使うときに最も基本になるのは、「Aは〜と定義される」という文型です。

Aの部分に説明したい言葉や概念を置き、「〜」の部分にその内容を示すことで、意味をはっきりさせることができます。

「幸福とは、満足感を得ている状態と定義される」のように、「〜と定義される」という形で使うのが、もっとも基本的で分かりやすいパターンです。

これと似た形に「〜として定義される」という言い方もあり、「水は化学式H2Oを持つ物質として定義される」のように使います。

「として」を使うときは、対象を一つの立場やカテゴリーに位置づけたいというニュアンスが強くなります。

「と」を使う場合は内容そのものを説明する働きが強く、「として」を使う場合は分類や役割を示す働きが強いという違いがあります。

どちらを使うか迷ったときは、「中身を説明したいのか」「立場や種類を示したいのか」で考えると選びやすくなります。

また「定義される」は話し言葉ではあまり使われず、論文やレポート、辞典のような硬い書き言葉で使われやすい表現です。

友人との会話で「それってこういう意味だよね」と言うところを、文章では「それは〜と定義される」と表現する、と考えるとイメージしやすいでしょう。

文章を書くときは、まず「〜と定義される」の形で意味を明確にし、必要に応じて「〜として定義される」で立場づけを補うと、読み手に伝わりやすい説明になります。

「定義する」との違いで見る「定義される」の使い分け

「定義する」は、「誰が定義するのか」という動作主がはっきりしている能動的な言い方です。

それに対して「定義される」は、動作主を文の外に置くことができる受身の言い方で、「何が定義されるのか」という対象の方に焦点が当たります。

動作主をあえて示さないことで、個人の意見ではなく客観的・一般的な内容であるという印象を持たせられるのが、受身形が選ばれる大きな理由です。

たとえば「私は幸福を〜と定義する」と言うと、あくまで話し手個人の考えだという印象になります。

一方で「幸福は〜と定義される」と言うと、一般的にそう考えられている、という客観的なニュアンスに変わります。

それでも動作主を明確にしたいときは「〜によって定義される」という形を使い、「この用語は法律によって定義される」のように、誰が定めた基準なのかを補うことができます。

この「によって」は、法律や学会、専門機関など、定義の根拠となる主体を示したいときによく使われます。

論文や辞典など客観性を重んじる文章では「定義される」が好まれ、筆者の考えを前面に出したいときには「定義する」が選ばれる傾向があります。

どちらを使うかによって文章全体の印象も変わるため、書き手の立場や伝えたいニュアンスに合わせて使い分けることが大切です。

一つの文章の中で「定義する」と「定義される」を理由なく混在させると、誰の視点で書かれているのか分かりにくくなるため、どちらかに統一する意識を持つと、文章全体が読みやすくなります。

何が「定義される」のか―対象になる言葉・概念

「定義される」の対象になりやすいのは、専門用語や概念、判断のもとになる基準、条件などです。

意味が人によってぶれると困る言葉や概念ほど、「定義される」対象として取り上げられやすくなります。

法律の条文では「この法律において『未成年者』とは〜と定義される」のように、用語の意味をあらかじめ確定させる定義規定がよく置かれています。

こうした定義規定があることで、同じ法律を読むすべての人が、言葉の意味を共有した状態で条文を解釈できるようになります。

もし定義がなければ、人によって「未成年者」の範囲の解釈が変わってしまい、トラブルの原因になりかねません。

IT用語の世界でも新しい概念が次々に生まれるため、「クラウドとは〜と定義される」のように、共通理解をそろえる目的で定義される場面が頻繁に見られます。

技術の進歩が速い分野ほど、言葉の意味を早い段階で定義しておかないと、人によって違う意味で使ってしまう危険があるからです。

数式の記号や単位のように、目に見えない基準そのものが定義される対象になることもあります。

たとえば「1メートルは、光が真空中で一定時間に進む距離と定義される」というように、誰にとっても同じ基準になるよう、科学の分野でも厳密な定義が用いられています。

スポーツのルールやコンテストの応募規定などでも、「反則とは〜と定義される」のように、判定のもとになる基準を明確にするために使われることがあります。

「定義される」を使った例文集

  • 【例文1】本論文において、「持続可能性」は次のように定義される
  • 【例文2】この理論では、xは独立変数として定義される
  • 【例文3】契約書第3条において、「甲」は本契約の発注者として定義される
  • 【例文4】本規約において、「利用者」とはアカウント登録を行った個人を指すと定義される
  • 【例文5】この仕様書では、エラーコードは4桁の数値として定義される
  • 【例文6】プロジェクトの成功基準は、事前に合意した定量的な指標として定義される

こうして並べてみると、「定義される」は論文・契約書・仕様書など、言葉の意味を一つに固定したい文書でよく使われることが分かります。

学術・法律・IT分野のように、解釈のズレがそのままトラブルや誤解、時には紛争にまでつながりかねない分野ほど、この表現が登場しやすい傾向があります。

共通しているのは「〜は〜として定義される」「〜は〜と定義される」という型で、対象と内容をセットではっきり示す点です。

この型さえ覚えておけば、自分がレポートや仕様書、社内規定などを書くときにも、専門用語や独自の言い回しを迷わず正確に説明できるようになります。

日常会話でここまで硬い言い方をすると浮いてしまうので、書き言葉の場面で使うのが基本だと考えておくと安心です。

友人との雑談よりも、レポートや報告書、契約書のように、後から読み返す人によって解釈がぶれてはいけない文書を書くときにこそ、真っ先に思い出したい表現です。

「未定義」と「定義される」―否定形との関係

「定義される」の対義語的な表現として、「未定義」や「定義されていない」があります。

どちらも、本来は意味や範囲が定まっているはずの物事が、何らかの理由でまだそうなっていない状態を表す言葉です。

「未定義」は、そもそも定義という手続き自体がまだ行われていない状態を指すことが多い言葉です。

一方「定義されていない」は、定義される機会があったにもかかわらず、結果として決まらなかったというニュアンスを含みます。

プログラミングの世界には「未定義動作」という言葉があり、処理結果がどうなるか仕様上まったく保証されていない、危険な状態を意味します。

同じソースコードでもコンパイラの種類や実行環境によって結果が変わってしまうことがあり、深刻なバグの温床として恐れられています。

変数を宣言しただけで値を代入していない場合や、配列の範囲外にアクセスした場合、仕様書に載っていない特殊な入力が来た場合などが、その典型例として挙げられます。

こうした状態を放置すると、開発者が意図しない動作を引き起こしかねません。

法律や契約書でも、想定していなかったケースが「定義されていない」まま残っていると、解釈が人によって分かれてしまい、後々の大きなトラブルの原因になります。

だからこそ、重要な言葉や境界条件ほど、あらかじめ漏れなく丁寧に定義しておくことが大切なのです。

「定義される」と紛らわしい類語との違い

「規定される」は、規則やルールとして具体的に取り決められることを指す言葉です。

就業規則や条例、社内マニュアルなど、人の行動や手続きの枠組みを決める文脈でよく使われます。

「定義される」が言葉の意味そのものを明らかにするのに対し、「規定される」は行動や手続きのルールを決める場面で使われるという違いがあります。

つまり「意味を決める」のが定義、「やり方や条件を決める」のが規定だとイメージすると、両者はぐっと区別しやすくなります。

「定められる」はさらに範囲が広い言葉で、金額や日程、手順、担当者など、具体的な内容が決定される場合にも幅広く使われます。

例えば「開催日が定められる」とは言えても、「開催日が定義される」とはあまり言わないところからも、両者の違いが感じ取れます。

「意味づけられる」「位置づけられる」は、既にあるものに対して新たな価値や役割、あるいは立ち位置を与えるニュアンスが強い言葉です。

言葉そのものの境界線をゼロから引こうとする「定義される」とは、出発点となる視点がそもそも異なります。

迷ったときは「言葉の範囲を決めるなら定義、ルールを決めるなら規定、価値や役割を与えるなら意味づけ」と覚えておくと、いざ書くときのとっさの使い分けにも困らなくなるはずです。

「定義される」を使うときに注意したいポイント

受身の形なので、誰が定義しているのかという「主語」の部分がぼやけやすいという弱点があります。

特に長い文章になればなるほど、定義の主体が誰なのか読み手が見失いがちになります。

「誰によって、何がどのように定義されるのか」を意識して文を組み立てると、読み手にとって格段に伝わりやすい文章になります。

必要であれば「〜法において」「本稿では」「このシステムでは」のように、定義の根拠や立場を添えると、より親切で誤解のない説明になります。

また、定義の中に定義したい言葉自身がそのまま入り込んでしまう「循環定義」にも注意が必要です。

説明しているつもりでも、実は堂々巡りで何も説明していないという事態に陥りやすいので気をつけましょう。

例えば「幸福とは、幸福を感じることだと定義される」という文は、一見もっともらしく見えても、実際には何も説明していません。

定義を書くときは、説明したい言葉そのものを使わずに、誰が読んでも同じ内容を思い浮かべられるような、別の言葉で内容を言い換える工夫が欠かせません。

そしてこの言葉自体がかなり硬いフォーマルな表現なので、友人同士の気軽な会話よりも、論文やビジネス文書、社内資料など改まった場面で使うのがふさわしい言葉です。

場面にそぐわない硬さは、かえって読み手との距離を感じさせてしまうこともあるので気をつけたいところです。

「定義される」のまとめ―要点をおさらい

まとめ
  • 読み方は「ていぎされる」で、意味や内容が言葉としてはっきりと定められることを表す語。
  • 「定義する」の受身形であり、定義される物事や内容そのものを主語にした表現になる。
  • 論文・契約書・仕様書など、意味を一つに固定したい書き言葉の文書で特によく使われる。
  • 循環定義や定義の主体がぼやけないよう注意し、フォーマルな場面を選んで使うと安心。

ここまで、「定義される」の読み方から意味、語源、基本的な使い方、そして紛らわしい類語との違いまで、幅広く順番に見てきました。

改めてこうして振り返ることで、この言葉の輪郭がよりはっきりしたのではないでしょうか。

「定義される」は、言葉や概念の意味・範囲をはっきりさせるための、少し改まった受身表現だと覚えておきましょう。

読み方は「ていぎされる」の一択で、日常会話よりも論文・契約書・ビジネス文書といった書き言葉の中でこそ活躍する表現です。

「定義する」との能動・受動の関係を常に意識しながら、誰が何をどのように定義しているのかを明確にすることが、この言葉を正確に使いこなすための一番のポイントです。

循環定義や場面選びにも気を配りながら、今日からはぜひ自信を持ってこの言葉を使いこなしてみてください。