「誉」とは?意味や例文や読み方や由来について解説!

「誉」という言葉の意味を解説!

「誉(ほまれ)」とは、人や物事の優れた行い・性質を高く評価し、その価値を世間に認めさせること、またはその評価そのものを指す言葉です。

古語では「ほまれ」と読まれ、現代でも「誉れ高い」といった形で使われます。

称賛や名誉と似た意味を持ちつつ、やや格調高い響きを保っているのが特徴です。

「誉」は具体的な功績だけでなく、人格や家柄など抽象的な価値にも付与されます。

このためスポーツ、芸術、学術など分野を問わず使用範囲が広く、個人にも団体にも適用できます。

かしこまった文章や式典の場面で頻出し、漢語的重厚さを帯びています。

日常的な「ほめる」とは異なり、公的・公式な文脈で使われるケースが多い点に注意しましょう。

そのため友人同士のカジュアルな会話よりも、スピーチや表彰状など改まった場面に適しています。

「誉」の読み方はなんと読む?

「誉」の最も一般的な読み方は訓読みで「ほまれ」、音読みでは「ヨ」です。

学校の漢字学習では小学校5年生で習う常用漢字に含まれており、比較的早い段階で目にします。

しかし日常会話で使われる機会は少なめで、読み方に迷う人も少なくありません。

音読みの「ヨ」はもっぱら熟語の中で用いられます。

たとえば「名誉(めいよ)」や「栄誉(えいよ)」が代表例で、どちらも「ヨ」の重要な出現パターンです。

「誉田(こんだ)」のように地名・人名で特殊な読み方を取る例外も存在するため、固有名詞は辞書で確認すると確実です。

同じ漢字でも文脈によって読みが変わるのは日本語固有の難しさです。

特にスピーチ原稿や公文書では誤読を避けるため、一度ルビを振ると安心できます。

「誉」という言葉の使い方や例文を解説!

「誉」は功績や人格を讃える際に使うため、ニュアンスとしては「最高級のほめ言葉」に近い位置づけです。

実務上は賞状、表彰状、スローガン、社是などで「誉れ」の語形が好まれます。

「誉れ高い」「誉れを受ける」といった連語が定型化しているので、セットで覚えておくと便利です。

【例文1】彼の研究成果は世界的な評価を受け、学会のほまれとなった。

【例文2】長年の社会貢献に対し、市から栄誉章が授与されることは私たち家族のほまれです。

「誉」を動詞化する場合は「誉める」ではなく「誉れを与える/授ける」の形になります。

この点が通常の「ほめる」との大きな違いです。

文語調を演出したい文学作品やスピーチ原稿には彩りを添える言葉として重宝します。

ただしビジネスメールなどカジュアルな文面で多用すると堅苦しい印象になるため、場面を選びましょう。

「誉」という言葉の成り立ちや由来について解説

「誉」は「言葉(言偏)」と「与える」を示す「与」から構成され、「良い言葉を与える=称賛する」の象形が語源と考えられています。

古代中国の漢字辞典『説文解字』には「美名なり」と記載され、元来から褒め称える意味で使われていました。

日本には漢字伝来期(4〜5世紀)に取り入れられ、『万葉集』でも「誉(ほまれ)」の形で登場します。

平安時代の和歌では「みほとけの誉れ」「国の誉れ」といった表現が多用されました。

これは、権威や神仏に帰する「威光」を形容する役割も担っていたためです。

やがて武家社会に入ると「武勲の誉れ」「家名の誉れ」が価値観の中心に移行します。

近代以降は軍功を指す語として一時期頻出しましたが、戦後は文化面での功績を称える表現へと戻っています。

「誉」という言葉の歴史

日本語における「誉」は古典文学から近代文学に至るまで連綿と引用され、時代ごとに対象が「神仏→武勲→文化功労」へと推移しました。

奈良時代の『古事記』では神々の偉大さを示す語として使用されています。

平安中期の『枕草子』にも「誉れある御姿」の語があり、貴族社会の美意識を映し出しています。

戦国時代には武功を称える言葉として重みを増し、江戸期の藩校での講義録にも多く見受けられます。

明治維新後、西洋語の「honor」の訳語として再評価され、法令や勲章制度にも組み込まれました。

20世紀後半にはノーベル賞受賞の報道などで「国の誉れ」がニュースの定型句となり、国際的な功績を示すキーワードとして浸透しています。

現代でもスポーツや学術分野での表彰式で「誉れ」という表現が聞かれ、格式を保つ言葉として生き続けています。

「誉」の類語・同義語・言い換え表現

「誉」の類語には「名誉」「栄誉」「称賛」「栄光」「誉れ」があり、ニュアンスや使用場面で適切に使い分けることが大切です。

「名誉」は社会的評価全体を指し、地位や肩書きと強く結びつきます。

「栄誉」は成果や受賞など輝かしい瞬間を際立たせ、「栄光」はドラマチックなストーリー性を帯びます。

「称賛」は行為そのものを褒める実質的ニュアンスが強く、「賛美」は宗教的・芸術的対象に対する敬虔な敬意が含まれます。

フォーマル度や対象を踏まえて選択すると自然な表現になります。

ビジネス文書で「誉」を避けたいときは、「高い評価」「顕著な功績」といった説明的語句に置き換える手も有効です。

文章全体のトーンを揃えるため、言い換えリストを手元に置いておくと役立ちます。

「誉」の対義語・反対語

「誉」の対義語として代表的なのは「恥(はじ)」「汚名(おめい)」「屈辱(くつじょく)」であり、いずれも社会的評価が負の方向へ振れた状態を示します。

「恥」は最も一般的な反意語で、個人の内面的感情と社会的評価の両方をカバーします。

「汚名」は公的に負のレッテルを貼られた状態を強調し、「屈辱」は屈服させられた体験の痛みを含む点が特徴です。

歴史上では「誉か、さもなくば恥か」という二分法が武士道や騎士道で重視されました。

現代ではメディア報道で「名誉」と「汚名」が対比されることが多く、評価の落差を強調する修辞として用いられています。

対義語を理解することで「誉」の重みや価値が際立ち、文章にメリハリをもたらす効果があります。

「誉」を日常生活で活用する方法

日常的に「誉」を使う場面は限られていますが、スピーチや手紙で敢えて選ぶと文面が格調高くなります。

たとえば子どもの卒業文集で「我が校の誉れ」と書くと、学校全体の誇りを示す表現になります。

職場の朝礼スピーチなら「皆さんの努力は当社の誉れです」とまとめると、チームの士気を高められます。

年配の方への感謝状や退職祝いのメッセージカードでも、「長年のご尽力は地域の誉れとして語り継がれます」といった文を添えると格式が増します。

ポイントは多用せず、ここ一番の強調材料として挿入することです。

口頭で使う際は「ほまれ」と読むことで柔らかさを保ちつつ、相手に敬意を示せます。

ただし若年層には馴染みが薄い可能性があるため、フォローの説明を添えると親切です。

「誉」に関する豆知識・トリビア

日本酒の銘柄や刀剣の銘にも「誉」が多用され、「誉富士」「誉田(ほまれだ)」などは伝統文化と結びついた固有名詞の好例です。

野球チームの応援歌や校歌にも「誉れ」の語が高頻度で登場し、場の一体感を高める役割を果たしています。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の衛星名称に採用された例もあり、科学技術の最先端でも輝きを放ちます。

英語の勲章「Order of Merit」は日本語では「功績章」より「栄誉章」と訳され、ここでも「誉」系列の語彙が使われています。

また、1970年代に存在した国鉄特急「つるぎ」は当初「ほまれ」の名称が検討されたとの逸話が鉄道愛好家の間で語られています。

このように「誉」は歴史・文化・サブカルチャーまで幅広く顔を出し、日本人の「誇り」を象徴するキーワードとして根付いています。

「誉」という言葉についてまとめ

まとめ
  • 「誉」は優れた行動や人格を高く評価し、その価値を世間に認めさせる言葉。
  • 主な読みは「ほまれ」「ヨ」で、熟語では音読みが目立つ。
  • 古代中国由来の漢字で、日本では神仏・武勲・文化功績へと対象を変えながら受け継がれた。
  • フォーマルな場面での称賛に適し、多用よりも要所で使うと効果的。

「誉」は長い歴史の中で評価対象を変えながらも、人をたたえる核心的な意義を守り抜いてきました。

読み方や使い方は少し難しいかもしれませんが、ここ一番で選ぶことで文章やスピーチに重みを与えられます。

日常生活では「誉れ高い」「会社の誉れ」といった決まり文句が場を引き締めるアクセントになります。

場面を見極め、正しい読みとニュアンスで用いれば、あなたの言葉はより説得力を持って相手の心に届くでしょう。