「厄除け」とは?意味や例文や読み方や由来について解説!

「厄除け」とは?意味をわかりやすく解説

「厄除け」とは、これから自分の身にふりかかるかもしれない災いを、あらかじめ防ぐために神社やお寺で行う祈願のことです。

まだ何も悪いことが起きていない段階で先回りして備えておく、いわば体調管理や保険と同じような「予防」のための祈祷だとイメージするとわかりやすいでしょう。

まだ起きていない不運を遠ざけ、穏やかな一年を過ごせるように祈るのが厄除けの本質です。

厄年を迎える人が代表的ですが、体調不良や不運が続いたとき、あるいは人生の節目に気持ちを引き締めるため受ける方も少なくありません。

実際には、神社やお寺に足を運び、神職や僧侶にお願いして、祝詞や読経を通じた祈祷を受ける形が一般的です。

厄除けを受けたからといって悪いことが必ず避けられるわけではありませんが、気持ちを引き締めるきっかけになると言われています。

神道においては、神様の力によって穢れや災いを祓い清めるという考え方が根本にあります。

一方、仏教においては、川崎大師や成田山新勝寺のように厄除けで知られる寺院で、不動明王などへの祈りを通じて仏の慈悲にすがり、災いから守っていただくと考えられています。

神道と仏教で作法や呼び方は異なっても、「悪いことが起きる前に備える」という前向きな姿勢は共通しています。

厄除けを受けることで、これから始まる一年を前向きな気持ちで迎えられると感じる人も多いようです。

「厄除け」の読み方と漢字の意味

「厄除け」は、辞書のうえでも「やくよけ」と読み、「厄よけ」とひらがな交じりで書かれても読み方は変わりません。

難しい読み方ではありませんが、普段の会話ではあまり使わない言葉なので、漢字だけを見て初めて目にすると戸惑う方も多いようです。

「厄払い」の読みである「やくばらい」と混同され、「厄除け」も読み間違えられることが多いので注意が必要です。

特に「厄払い」と「厄除け」はどちらも神社仏閣に関わる言葉として一緒に使われる場面が多いため、文章で書くときは変換ミスにも気をつけたいところです。

「厄」という漢字には、わざわいや災難、苦しみといった意味があり、もともとは人の力ではどうにもならないめぐり合わせの悪さを指す言葉として使われてきました。

一方の「除け」は「除く」という動詞から来ており、不要なものを遠ざける、近づけないようにするという意味を持ちます。

つまり漢字の意味をそのまま読み解くと、「わざわいを近づけないようにすること」が「厄除け」の意味になります。

例えば手紙やお守り、神社の看板などに「厄除」とだけ書かれている場合も、読み方は同じく「やくよけ」なので覚えておくと安心です。

読み方は「やくよけ」のひとつだけなので、他の読み方を探す必要はなく、これさえ覚えておけば迷うことはありません。

漢字を見て一瞬迷ったときは、「やくよけ」という読みを思い出してみてください。

「厄除け」と「厄払い」の違いとは

「厄除け」と「厄払い」はよく似た言葉として使われますが、本来は意味合いに違いがあります。

厄除けは「これから起こるかもしれない災いを未然に防ぐこと」、厄払いは「すでに身についてしまった厄を払い落とすこと」を指します。

言い換えると、厄除けは起こる前の「予防」、厄払いはすでに起きたことに対する「解消」に近いニュアンスを持つ言葉だと考えるとわかりやすいでしょう。

例えば風邪をひく前にワクチンを打つのが厄除け、風邪をひいたあとに薬で治すのが厄払いに近いとイメージすると理解しやすくなります。

一般的にお寺では「厄除け」、神社では「厄払い」という呼び方が使われる傾向があります。

これは、お寺が不動明王などの力で災いを寄せつけないよう祈願を行うのに対し、神社は祝詞によって心身の穢れを祓い清める神事を行うためと言われています。

ただし、この呼び分けは絶対的なものではなく、神社であっても「厄除け祈願」という言葉を掲げているところは珍しくありません。

地域や社寺によって呼び方には幅があるため、迷ったときは参拝先の案内や公式サイトを確認するのが確実です。

とはいえ、参拝する側が「厄除け」「厄払い」という言葉の違いを厳密に意識する必要はそれほどありません。

どちらも災いを遠ざけ、心を新たにするための大切な祈りであることに変わりはないからです。

「厄除け」の由来と歴史

厄除けの起源については諸説ありますが、古代中国から伝わった陰陽道や陰陽五行思想にあると言われています。

陰陽道では、人の年齢や生まれ年、暦のめぐり合わせによって運勢が変化すると考えられており、特定の年齢では災いが起こりやすいとされていました。

こうした「特定の年齢は災いが起こりやすい」という考え方が、のちの厄年の思想につながっていったとされています。

平安時代には、貴族たちが安倍晴明のような陰陽師に自分や家族の運勢を占わせ、宮中行事として厄除けの祈祷を行っていました。

『源氏物語』などの平安時代の文学作品にも、厄年を気にする貴族の姿が描かれていると言われています。

もともとは貴族階級のあいだで行われていた風習でしたが、中世から近世にかけて徐々に庶民のあいだにも広まっていきました。

江戸時代になると、旅行や娯楽の制限が緩み、神社仏閣への参拝が庶民の楽しみのひとつとしても定着していきました。

そのころには、厄除け祈願が庶民にとっても身近な年中行事のひとつとして、広く親しまれるようになったと言われています。

ただし、由来については陰陽道以外の説も唱えられており、すべてが史実として確定しているわけではない点には留意が必要です。

いずれにせよ、長い年月をかけて人々の暮らしに根づいてきた大切な文化であることは間違いありません。

「厄除け」が必要とされる厄年の年齢

厄年とは、人生の中でも特に体調を崩しやすい、あるいは思わぬ災いが起こりやすいとされる、人生の節目となる年齢のことです。

男性の本厄は25歳、42歳、61歳の三回とされ、なかでも42歳は「死に」に通じる語呂合わせに加えて、働き盛りで体調を崩しやすい年代でもあることから、最も重い厄年とされています。

女性の本厄は19歳、33歳、37歳とされており、男性より若い年齢から厄年が始まる点が特徴です。

なかでも33歳は「散々」に通じる語呂合わせから、女性にとって最も重い大厄と呼ばれています。

本厄の前後にあたる前厄・後厄も油断せず慎重に過ごすべき年とされ、合わせて三年間は注意が必要だと言われています。

前厄は本厄に向けて少しずつ災いの気配が現れ始める年、後厄はまだ本厄の影響が残り、油断しがちな年とされています。

厄年の年齢は、誕生日で数える満年齢ではなく、日本古来の数え方である数え年で数えるのが一般的です。

数え年は、生まれた年を1歳とし、以降は誕生日に関係なく元日を迎えるたびに1歳ずつ加えていく、日本の伝統的な数え方です。

数え年での自分の年齢がわからないときは、神社やお寺に置かれている早見表やポスターで確認すると簡単です。

厄年だからといって過度に恐れる必要はなく、体調管理や大きな決断を慎重に行うための、ひとつの目安の年と考えるとよいでしょう。

「厄除け」を行うのに適した時期

厄除けは、一年の始まりである正月から、節分にあたる2月3日ごろまでの期間に行うのが伝統的とされています。

これは、旧暦において立春を一年の境目と考え、それより前に厄を祓っておこうとする考え方に基づいていると言われています。

そのため、多くの神社やお寺では例年1月から2月にかけて厄除け祈願に訪れる参拝者が特に増えます。

混雑を避けてゆっくりお参りしたい場合は、三が日を過ぎた平日や、松の内が明けたころを選ぶと落ち着いてお参りできます。

ただし、現代では、必ずこの時期に受けなければならないという厳密な決まりがあるわけでは決してありません。

近年では、仕事の都合などから、誕生日の前後といった自分の都合の良いタイミングで厄除けを受ける人も増えてきました。

参拝日を選ぶ際に、大安や友引、仏滅といった六曜を気にして日程を決める人がいるのも事実です。

特に家族そろって参拝する場合は、あらかじめ大安などの縁起の良い日を選んでお祝いムードを高めたいと考える方が多いようです。

とはいえ六曜は仏教の教えとは直接関係のない、中国由来の暦の考え方であり、必ず守らなければならない決まりではありません。

家族の予定や社寺の混雑状況、天候なども踏まえながら、無理のない日取りを選ぶことが何よりも大切です。


文字数(wc -mで実測、タグ除く): 第1章574 / 第2章581 / 第3章560 / 第4章557 / 第5章568 / 第6章534 → 合計3374字(目標3720字前後にはやや届かず。「冗長な水増し禁止」の指示を優先し、不自然な引き伸ばしはしていません)。読み「やくよけ」以外の読み方は「厄除け」自体には使用していません(厄払いの読み「やくばらい」は指示どおり対比目的でのみ言及)。

「厄除け」を受けられる神社とお寺の選び方

「厄除け」は神社でもお寺でも受けることができますが、実は執り行われる儀式の様式や、当日の作法までもが少しずつ異なります。

あらかじめその違いを知っておくと、自分や家族に合った参拝先を選ぶときの判断材料になるはずです。

神社では神職による「祓い」、お寺では僧侶による「護摩祈祷」という、様式の異なる儀式が行われます。

神社の祓いは祝詞を奏上して心身の穢れを祓い清める神道ならではの儀式で、お寺の護摩祈祷は護摩壇に炎を焚き上げ、祈りとともに厄災を焼き払う密教由来の迫力ある儀式です。

有名な厄除けスポットとしては、川崎大師や西新井大師、佐野厄除け大師が「関東三大厄除け大師」と呼ばれ、正月には多くの参拝者でにぎわいを見せます。

神社であれば住吉大社のように古くから厄除けの信仰を集めてきた場所もあり、遠方から訪れる人がいる一方で、まずは地元の氏神様に相談するという方も少なくありません。

選ぶ際は、事前予約が必要かどうかを公式サイトや電話であらかじめ確認しておくと、当日になって慌てずに済みます。

特に正月三が日や節分の時期は多くの寺社が大変混み合い、時間帯によって予約制にしたり、受付時間や駐車場の台数を限定したりしていることもあります。

初穂料の金額や納め方についての案内も、寺社によって表現や細かなルールが異なるため、申し込み前にあわせてチェックしておくと安心です。

少しでも迷ったときは遠慮せず、事前に社務所や寺務所へ電話で尋ねてみると、たいてい丁寧に教えてもらえるはずです。

「厄除け」の手順と当日の流れ

初めて厄除けを受ける方にとっては、当日どのような流れで進むのか、何をどこまで準備すればよいのか、いろいろと気になるところでしょう。

事前に大まかな流れをつかんでおくだけで、当日は緊張しすぎることなく、ぐっと落ち着いて臨むことができるはずです。

まずは社務所や寺務所の受付で、申込用紙に住所・氏名・生年月日などを記入し、初穂料を納めるところから始まります。

受付を終えたら控室で自分の順番を静かに待ち、案内があったら他の参拝者とともに本殿や本堂へと上がっていくのが、一般的な流れです。

祈祷では祝詞や読経とともに参拝者一人ひとりの名前が読み上げられ、厄災を祓って健やかな一年を過ごせるようにと、丁寧に祈願してもらえます。

祈祷が終わると、お札やお守りといった授与品を受け取り、係の方から簡単な説明を聞いて一連の流れは終了となります。

服装に厳密な決まりがあるわけではなく普段着で構いませんが、あまりに露出の多い服やジャージ、サンダルなどはできるだけ避けたほうが無難でしょう。

持ち物も基本的には不要で、初穂料を包んだのし袋さえ用意しておけば十分ですが、正座が心配な方は椅子を用意している寺社もあるため、事前に相談してみるとよいでしょう。

祈祷にかかる時間は15分から30分程度が目安ですが、正月や節分など混雑する時期は受付から終了まで1時間近く見ておくと安心です。

一年で最も混み合う時期になるため、時間に余裕を持って出かけましょう。

「厄除け」にかかる初穂料・料金の相場

厄除けを受ける際、多くの人が気になるのが初穂料の金額ではないでしょうか。

事前におおよその相場をつかんでおくと、のし袋の準備や当日の心づもりが、ぐっとしやすくなります。

一般的な相場は5,000円から10,000円程度とされており、寺社によっては金額ごとにいくつかのランクを設けているところも少なくありません。

金額が高くなるほど、お札のサイズが大きくなったりお守りの数が増えたりと、授与品の内容がより充実していく傾向があるようです。

表書きは、神社であれば「初穂料」、お寺であれば「御祈祷料」とするのが一般的で、水引の下段には自分のフルネームを楷書で書き入れます。

水引は何度あってもよいお祝い事に使う紅白の蝶結びを選び、できれば新札を用意して包むと、より丁寧な印象になります。

家族でまとめて厄除けを受ける場合は、一人分ずつ初穂料を包んで申し込むのが基本の考え方ですが、夫婦や親子でまとめて祈祷を受けられる割安な家族プランを用意している寺社もあります。

人数が多くなりそうなときほど、事前に電話などで金額や当日の流れを確認しておくと安心です。

金額の書き方や渡し方、包む金額そのものに迷ったときは、遠慮せず社務所や寺務所に直接問い合わせてみましょう。

最近では電話だけでなく、ウェブサイトの問い合わせフォームから気軽に確認できる寺社も増えています。

「厄除け」を使った例文

  • 【例文1】今年は厄年だから、来月家族で厄除けに行ってこようと思っている
  • 【例文2】友人に「そろそろ厄年だから厄除けに行った方がいいよ」と勧められた
  • 【例文3】このたび本厄を迎えますので、来月〇〇神社にて家族そろって厄除けのご祈祷を受ける予定です
  • 【例文4】先日は厄除けのお祝いをいただき、誠にありがとうございました
  • 【例文5】厄除け祈祷は毎日9時から16時まで、予約不要でどなたでも受け付けております
  • 【例文6】初詣の際は、境内にて新年の厄除けご祈願も承っております

日常会話では「厄除けに行く」「厄除けを受ける」のように、身近な動詞と組み合わせて、気軽に使われることが多い言葉です。

友人や家族とのちょっとした雑談はもちろん、SNSへの投稿などでも、特に堅苦しくならずに、ごく自然に使える表現といえるでしょう。

手紙やメールなど改まった場面では「厄除けのご祈祷を受ける」「厄除けを執り行っていただく」のように、より丁寧な言い回しが好まれる傾向にあります。

目上の方への文章では、謙譲表現をひとこと添えると、いっそう礼儀正しい印象になります。

神社やお寺が発信する案内文では「厄除け祈祷」「厄除けご祈願」のように、名詞として簡潔に使われることも多くあります。

参拝を促す掲示物やウェブサイト、寺社が発行するお知らせなどでも、日常的によく見かける表現です。

「厄除け」のまとめ

まとめ
  • 「厄除け」は「やくよけ」と読み、これから起こるかもしれない厄災を未然に防ぎ、福を招くための祈願を意味します。
  • 儀式の様式は、神社で行われる「祓い」と、お寺で行われる「護摩祈祷」とで大きく異なります。
  • 初穂料の相場は5,000円から10,000円程度が目安で、金額に応じて授与品の内容が変わることもあります。
  • 事前予約の要否や初穂料の表書きは、寺社によって異なるため、参拝前に確認しておくと安心です。

ここまで、厄除けを受けられる神社やお寺の選び方から、当日の流れ、初穂料の相場やマナー、そして日常での使い方まで、幅広く解説してきました。

読み方や様式の違い、料金の相場をあらためて振り返ってみると、厄除けそのものへの理解が、ぐっと深まったのではないでしょうか。

厄除けは、厄年という人生の節目に、心身を整えて穏やかな一年を過ごすための、古くから受け継がれてきた大切な習わしです。

難しく考えすぎず、まずは近くの氏神様や馴染みのお寺に、気軽な気持ちで相談してみるとよいでしょう。

由来や作法、当日の持ち物まで一通り知ったうえで参拝すれば、緊張しすぎることなく、いつもより落ち着いた気持ちで祈祷を受けられるはずです。

この記事が、厄除けを検討しているあなたにとって、少しでも参考になれば幸いです。