「二次創作」の読み方
「二次創作」は「にじそうさく」と読みます。
この読み方がすべてで、他の読み方は存在しません。
「二次」は「にじ」、「創作」は「そうさく」と読み、この二つの言葉がそのままつながってできた熟語です。
どちらの言葉も訓読みではなく音読みなので、漢字をそのまま音で読んでいけば自然に正しい発音にたどり着きます。
「二次会」や「創作料理」のように、「二次」も「創作」も普段から見慣れている言葉です。
そのため、はじめて「二次創作」という言葉を目にした人でも、読み方そのものに迷うことはあまりありません。
「二次」という言葉は「二次会」のほかにも「二次試験」や「二次被害」のように、何かに続く二番目の物事を指す場面で広く使われており、音読みの「にじ」という響きは日常会話の中でもなじみのある音のひとつです。
ローマ字で表記すると「nijisousaku」となり、SNSの検索機能やハッシュタグに入力する際にもそのまま使われることが多いため、読み方を正しく知っておくと検索や会話の場面でも困ることがありません。
「二次創作」の意味
「二次創作」とは、すでにある作品やキャラクターを土台にして、ファンが新たに作り出す創作物や創作活動のことです。
公式が制作したものではなく、あくまでファンが自主的に手がける非公式の創作である点が最大の特徴です。
何もない状態から新しい世界観やキャラクターを生み出す創作は「一次創作」と呼ばれ、二次創作はその一次創作をベースに生まれる点で対照的な位置づけにあります。
対象になる作品はアニメや漫画、ゲーム、小説、特定のキャラクターなど幅広く、ジャンルを問わずファンの数だけ二次創作が生まれる可能性があります。
原作の設定を大切にしながら独自の展開を加える人もいれば、キャラクターだけを借りて物語そのものを全く違う方向に広げる人もいて、作り手によって自由度の幅は大きく変わります。
二次創作が生まれる背景には、「このキャラクターの物語をもっと読みたい」「原作では描かれなかった場面を見てみたい」という、ファンならではの素直な欲求があります。
公式の展開を待つだけでなく、自分の手で好きな世界を広げられるところに、二次創作ならではの楽しさがあります。
また二次創作は一人で楽しむだけの活動ではなく、同じ作品を好きな人同士がつながるきっかけにもなっています。
感想を伝え合ったり、互いの作品を見せ合ったりすることで、原作そのものへの愛着がより深まっていくという側面も見逃せません。
「二次創作」という言葉の由来・成り立ち
「二次創作」という言葉は、「創作」という語に順序を示す「二次」を組み合わせてできた表現だと言われています。
まず原作そのものを生み出す行為があり、それに続いて生まれる創作だからこそ「二次」と名付けられたと考えられています。
この言葉自体は、同人誌やファンアートを楽しむ同人文化・オタク文化の中で徐々に定着していったとされており、もともとは一部の創作コミュニティで使われる言い回しでした。
インターネットやSNSが普及し、だれでも創作物を発表しやすくなったことで、二次創作という言葉も一般のファンの間に広く知られるようになっていきました。
英語圏には同様の活動を指す「ファンフィクション(fan fiction)」という概念があり、二次創作はこの考え方と重なる部分が多いものの、日本では独自の同人文化とともに発展してきた経緯があります。
著作権法の分野には「二次的著作物」という用語があり、既存の著作物を翻訳・翻案して新たに作られた作品を指します。
「二次創作」という呼び方は、この「二次的」という発想とも響き合うところがあり、原作があってこそ成立する創作であることを言葉の上でも表しています。
日本では1970年代以降、同人誌の即売会文化が広がっていく中で、原作のキャラクターを使った作品が数多く作られるようになり、その積み重ねの中で「二次創作」という呼び方が共通の言葉として浸透していったとされています。
「二次創作」が含まれる具体的な活動の範囲
二次創作という言葉が指す活動の範囲は非常に広く、思いのほか多くの表現がこの言葉に含まれます。
もっとも代表的なのは同人誌や漫画、イラストといった、原作のキャラクターを描いたビジュアル中心の創作物です。
文章で表現する小説やSS(ショートストーリー)の執筆も、二次創作の代表的なジャンルのひとつです。
さらにコスプレや動画作品、ファンが声を担当するボイスドラマなど、ビジュアルや文章だけにとどまらない表現形態まで二次創作の範囲に含まれています。
原作のキャラクターや世界観をそのまま忠実に使う人もいれば、名前や設定だけを借りて大きくアレンジする人もおり、どこまで原作に寄せるかという幅も作品ごとにさまざまです。
音楽の分野でも二次創作は活発で、原作の曲を自分なりに歌った「歌ってみた」動画や、楽器で演奏した「演奏してみた」動画、オリジナルの楽曲を新たに作る同人音楽など、音で原作の世界を表現する活動も広く親しまれています。
立体作品の分野では、フィギュアやぬいぐるみ、アクセサリーなどのグッズを手作りする活動も二次創作の一部として扱われることがあり、絵や文章が得意でなくても、工作という形で好きな作品への思いを表現することができます。
「二次創作」の使い方
「二次創作」は名詞ですが、「二次創作をする」「二次創作を描く」「二次創作を書く」のように動詞と組み合わせて使われることが多い言葉です。
作品の公式サイドが発信する「二次創作可」「二次創作不可」という表現も、よく見かける重要な使い方です。
これは原作の権利者がファンの創作活動をどこまで認めるかを示すガイドラインで、創作を始める前に必ず確認しておきたい情報になります。
「二次創作物」や「二次創作活動」のように名詞を続けて派生語として使う場面も多く、できあがった作品そのものを指すときは「二次創作物」、創作行為全体を指すときは「二次創作活動」と使い分けられています。
基本的には同人イベントやSNS、ファン同士のコミュニティなど、趣味として創作を楽しむ場面で使われることが多い言葉です。
SNSのプロフィール欄では「二次創作メインで描いています」「二次創作中心の絵描きです」といった自己紹介の形でもよく使われ、自分がどのような活動をしているファンなのかを一言で伝える便利な言葉にもなっています。
一方で、二次創作はあくまで趣味や同人文化の中で使われる表現であり、ビジネス文書やニュース記事のような硬い文章の中ではほとんど登場しません。
ファンコミュニティの中で自然に通じる、カジュアルで専門性のある言葉だと捉えておくとよいでしょう。
「二次創作」を使った例文
- 【例文1】最近このアニメにハマって、二次創作のイラストをよく描くようになった
- 【例文2】好きな漫画の二次創作小説を読んで、原作とは違う展開にワクワクした
- 【例文3】このゲームは公式が二次創作を許可しているので、安心して創作活動を楽しめる
- 【例文4】二次創作のガイドラインには、キャラクターの扱い方に関する注意点が細かく書かれている
- 【例文5】夏の同人誌即売会には、二次創作の新刊を何冊か持って参加する予定だ
- 【例文6】二次創作オンリーイベントには、同じ作品を好きなファンが大勢集まってくる
例文を見てみると、「二次創作をする」「二次創作小説」「二次創作を許可する」のように、動詞や名詞を続けて自由に使える言葉だとわかります。
特に大事なのは、ガイドラインや許可に関する例文で、二次創作は必ずルールの範囲内で楽しむものだという前提が言葉の使い方にも表れています。
同人誌即売会やオンリーイベントのように、二次創作という言葉はイベント名や活動の説明にもよく登場するので、創作を楽しむコミュニティの文化と密接に結びついた言葉だと言えます。
例文1や例文2に見られる「描くようになった」「ワクワクした」という表現からも、二次創作が単なる制作行為ではなく、ファンの気持ちの動きと密接に結びついた言葉であることが伝わってきます。
例文5や例文6に見られる「同人誌即売会」「オンリーイベント」という言葉も、二次創作とセットで使われる頻度が高い表現です。
こうしたイベント名を知っておくと、二次創作がどのような場で発表され、どのような人たちに読まれているのかもイメージしやすくなります。
「二次創作」の主なジャンルと表現形式
二次創作と聞いて多くの人がまず思い浮かべるのは、パロディ作品や、キャラクター同士の関係性を描くカップリング作品かもしれません。
特にカップリングは二次創作の中でも非常に人気の高いジャンルで、原作には描かれない関係性を自由に想像して楽しむファンがたくさんいます。
表現形式としては、昔から同人誌やイラスト、漫画といった紙媒体の作品が根強い人気を保ち、即売会などの場で活発に流通してきました。
近年ではインターネットの普及に伴い、MMDと呼ばれる3DCG動画やボイスドラマなど、デジタル形式での二次創作も盛んに作られるようになっています。
対象となる作品がアニメなのかアイドルグループなのかゲームなのかによって、好まれる表現方法や交流の雰囲気が変わってくるのも二次創作文化の面白さの一つです。
カップリング以外にも、自分自身や自分で考えたオリジナルキャラクターを原作の世界に登場させる「夢小説」「夢創作」と呼ばれるジャンルもあり、読者自身が物語の中に入り込める点で独自の人気を集めています。
また、原作のシリアスな場面を日常的なコメディに置き換えるギャグ寄りの二次創作や、原作の設定を土台にしながら全く違う展開へ移し替える「パラレル設定」の作品など、原作との距離感によって細かくジャンルが分かれているのも特徴です。
「二次創作」と「一次創作」「公式」との違い
「一次創作」とは、キャラクターや世界観をすべて自分で考えて作り上げる創作のことです。
一方の二次創作は、既存の作品の設定やキャラクターを前提にして新しい物語を生み出す点が大きく異なります。
そして「公式」とは、原作を生み出した作者や、それを展開する出版社・企業のことを指す言葉です。
公式はキャラクターや世界観に対する著作権を持つ立場であり、二次創作はあくまでその権利を借りる形で成立している創作だと言えます。
また一次創作は作者自身の作品として自由に収益化できますが、二次創作は収益化できるかどうかが作品ごとのルールに左右される点も大きな違いです。
創作を始めたばかりの人にとっては、物語の設定を一から考える一次創作よりも、既存のキャラクターや世界観を借りられる二次創作の方が取り組みやすいと感じられることが多く、二次創作をきっかけに創作そのものを好きになり、やがて一次創作に挑戦していく人も少なくありません。
公式の側から見ても、二次創作は単なる無断利用ではなく、作品の知名度を広げ、ファンの熱量を高めてくれる存在として前向きに捉えられる場合があります。
そのため、一定のルールの範囲内であれば二次創作を歓迎する作者や企業も増えてきています。
「二次創作」における著作権とガイドラインの基礎知識
二次創作は、著作権法の観点から見るとグレーゾーンにあたることが多いと言われています。
厳密には著作権者の許可を得ずに作品を利用する行為にあたるため、法律上は問題になり得る立場にあることを知っておく必要があります。
そのため近年では、公式側が二次創作に関するガイドラインをあらかじめ公開しているケースが増えてきました。
ガイドラインには、個人の範囲での創作は認めつつ、商用利用や過度な表現には制限をかける内容が多く見られます。
ただしガイドラインの有無や細かい内容は作品ごとに異なるため、二次創作を楽しむ際は必ず対象作品の公式情報を確認する姿勢が大切です。
よく見られるガイドラインの内容としては、原作を誹謗中傷するような表現を避けること、公式の発表だと誤解されるような見せ方をしないこと、同人誌の頒布価格を印刷費などの実費に近い範囲に留めることなどが挙げられ、ファン同士が気持ちよく楽しめる環境を守るための工夫がなされています。
同人イベントでの頒布は個人のファン活動として扱われやすいものの、どこからが商用利用にあたるのかという線引きは作品やジャンルによって曖昧な部分も残っています。
不明な点があれば、公式の問い合わせ窓口やガイドラインの更新情報を定期的に確認する姿勢が、安心して創作を続けるための助けになります。
「二次創作」と「パロディ」「オマージュ」「パクリ」の違い
「パロディ」とは、元になった作品を誰もが分かるように変形させて、笑いや批評の要素を加える表現技法のことです。
パロディは元ネタがあることを前提に成立する表現であり、その点は二次創作と重なる部分があります。
「オマージュ」は、好きな作品や作者への敬意を込めて、その手法や雰囲気を自分の作品に取り入れる表現のことを指します。
一方「パクリ」は、他人の作品を無断でそのまま模倣したり盗用したりする行為を指す、はっきりと否定的な言葉です。
二次創作は原作への愛情から生まれるファン活動として受け止められやすく、盗用を意味するパクリとは本質的に異なるものです。
パロディ作品の多くは二次創作というカテゴリーに含まれますが、パロディという言葉自体は必ずしも特定の原作のキャラクターを使うことを前提とせず、社会的な出来事や別の表現ジャンルを題材にした作品にも使われる、より幅広い技法を指す言葉です。
オマージュは既存の表現技法に対する敬意を示す言葉であるため、二次創作のようにキャラクターや世界観そのものを直接借りるとは限らず、一次創作の作品の中に自然な形で取り入れられることも多い点で、二次創作とは成立の仕方が異なります。
「二次創作」のまとめ
- 「二次創作」は「にじそうさく」と読み、既存の作品を基にファンが新たに生み出す創作活動を指します。
- 既存のキャラクターや世界観を土台にする点が、言葉の成り立ちの核になっています。
- 日常会話やSNSでは「二次創作を描く」「二次創作イラスト」のように使われています。
- 著作権やガイドラインを守り、原作への敬意を持って楽しむことが大切です。
ここまで、二次創作の主なジャンルや表現形式、一次創作や公式との違い、著作権とガイドラインの基礎知識、パロディやオマージュ・パクリとの違いを見てきました。
二次創作は原作への愛情を形にする自由な創作活動であると同時に、作り手や他のファンへの敬意を忘れてはならない活動でもあります。
これからも、公式のルールやマナーを守りながら、自分らしい二次創作を楽しんでいただければと思います。
二次創作は、読み方や意味を正しく理解していれば、誰でも気軽に関わることができる身近な創作文化です。
描くことが得意な人も、文章を書くのが好きな人も、それぞれの得意分野を活かしながら、好きな作品への思いを形にできるところに、二次創作の魅力があると言えるでしょう。