「別途申し受けます」とは?意味や例文や読み方や由来について解説!

「別途申し受けます」の読み方

「別途申し受けます」は「べっともうしうけます」と読みます。

読み間違えやすい特殊な読みを含まない言葉で、見慣れない人でも読み方に迷う箇所は少ないです。

読みにくく感じる最大の理由は「別」が「べつ」ではなく「べっ」と読まれる点ですが、これは後ろに続く音によって変化が決まるためで、特別な例外ではありません。

「別に」はそのまま「べつに」ですが、「別途」や「別個」、「別冊」のように後ろの音が続くと「べっと」「べっこ」「べっさつ」のように変化します。

「申し受けます」の部分は、謙譲語「申す」の連用形「申し」に「受けます」が続いた形で、一字ずつそのまま読めば「もうしうけます」と正しく発音でき、特別な音の変化はありません。

日常の会話で声に出す機会は少なく、契約書や案内文、利用規約など書き言葉で目にすることが多いため、読み方を耳で覚える機会自体が少ない言葉だと言えます。

「申し受ける」は単独で使われる場面が少ないため、見聞きする機会自体が限られ、読み方に自信が持てないという人も少なくありません。

ただ、読み方自体はいつも同じ音で変化することがないため、一度覚えてしまえば迷わず読めるようになります。

「申」「受」という画数の多い漢字が続けて並ぶ見た目のせいで、実際より難しそうに感じてしまう人もいるようです。

「申し」と「受けます」という二つの言葉がつながっただけだと分かれば、構える必要はありません。

「別途申し受けます」の意味

「申し受けます」は謙譲語で、「受け取ります」「いただきます」を、かたく丁寧に表した言葉です。

合わせて「別途申し受けます」は、基本の内容や料金とは別に、追加で何かを受け取ります、支払ってもらいます、ということをあらかじめはっきり伝える意味合いを持つ言葉です。

「別」は本体から分かれていることを、「途」は方法や道筋を表しており、「別途」は本来のものとは違う形でという意味を持っています。

この二つが組み合わさることで、基本料金などには「含まれています」ではなく「含まれていません」と伝えるための言葉になっています。

実際に使われる場面の多くは、追加料金や手数料、費用など、金額が関わる場合です。

基本の金額とは別に、清掃費や配送費、資材費のように、契約の時点では確定しづらい分を追加で示したいときに選ばれる言葉です。

案内文や契約書、見積書などで「追加で〇〇代がかかります」と伝えたい場面を、かたく丁寧に言い換えた形がこの表現だと言えます。

受け取る側が自分の行為をへりくだって表すことで、一方的に請求するような響きをやわらげ、相手に配慮している姿勢を示す効果も持っています。

この言葉自体に具体的な金額は含まれておらず、金額は見積書や別紙などで案内されるのが一般的です。

「別途申し受けます」はあくまで追加費用が発生するという事実を伝える言葉だと理解しておくと、使い方を誤りません。

「別途申し受けます」の成り立ち・由来

「申し受けます」は、謙譲語の「申す」と「受ける」が組み合わさってできた複合動詞です。

自分の行為である「受け取る」ことを、あえて「申す」でへりくだって表現する組み立てになっています。

「申す」はもともと「言う」「する」の謙譲語で、相手の前で自分の行為を低めて述べるときに古くから使われてきた言葉です。

「受ける」は「受け取る」「引き受ける」という意味を持ち、この二つが結びつくことで、単に「受け取る」と言うよりも相手への敬意が感じられる言葉になっています。

同じ「申し+動詞」の形は「申し込む」「申し出る」「申し上げる」などにも見られ、謙譲表現の一つのグループを作っています。

これらはいずれも、相手に対する自分の行為を丁寧に伝えるため、ビジネスの文書や接客の場で古くから使われてきたと言われています。

「申し受けます」はその中でも、契約書や利用規約などかたい書面の文体でよく使われ、長い年月をかけて定着していったと考えられています。

日常会話よりも、書き言葉の中で育ってきた表現だと言えそうです。

「別途」という言葉と組み合わされることで、追加の費用や条件を案内するビジネス文書の定型表現として広く使われるようになったようです。

一語の動詞としてではなく「別途申し受けます」というセットの形で覚えられ、使われていることが多いのも、この表現の特徴だと言えるでしょう。

「別途申し受けます」と「申し付けます」は何が違うか

「申し受けます」は相手から何かを受け取る側の言葉で、「申し付けます」は相手に指示や依頼をする側の言葉です。

両者は「受け取る」と「指示する」という、正反対の方向を向いた表現で、方向を意識すれば混同しにくくなります。

「受ける」は受け取る側の動作を表し、「付ける」は何かを相手にくっつけて伝える、指示や注文を伝え付す動作を表しているため、同じ謙譲語でも向かう方向がまったく違います。

どちらも「申し+動詞」という同じ形で作られた表現なので、見た目や響きが似ていて混同されやすくなっています。

料金や費用の案内では「別途申し受けます」が使われ、お金や物を受け取る側がへりくだって自分の行為を述べています。

見積書や契約書、会員規約など、金額を明示する書面でよく見かける使い方です。

一方、依頼を受け付ける場面では「ご用の際はお申し付けください」のように「申し付けます」が使われ、相手に行動を促す側の言葉として機能します。

この二つを入れ替えて「料金を別途申し付けます」としてしまうと、まるで自分に指示しているような不自然な文になってしまいます。

「受ける」か「付ける」か、一文字の違いで向きが変わる点を覚えておくと、取り違えを防げます。

普段から、お金や物を受け取るときは「受ける」、相手に行動してほしいときは「付ける」と意識しておくと、とっさの場面でも迷わず正しい方を選べるようになります。

「別途申し受けます」と「いただきます」「承ります」の使い分け

「いただきます」は謙譲語の中でもっとも広く使われる、やわらかい受け取りの表現です。

お金に限らず、物や行為、気持ちなど幅広い対象に使え、相手や場面を問わず使いやすいため、日常の会話でもビジネスの場でも自然に使われています。

「承ります」は「承る」の謙譲表現で、予約やご注文、ご意見、お問い合わせなど依頼そのものを受け付けるときによく使われる言葉です。

「ご予約を承ります」とは言えますが、金銭そのものを受け取る場面を表すにはあまり向いていません。

「頂戴します」は「頂戴」の字が示すとおり、もともと目上の人から何かを受け取るときに使われてきた言葉で、「申し受けます」より人当たりのやわらかい印象になります。

日常会話でも「お菓子を頂戴します」のように気軽に使われ、ビジネスの場でも「ご意見を頂戴します」のように幅広く使える言葉です。

これに対して「申し受けます」は、料金や費用の案内に特化した、やや硬めで事務的な表現として使い分けられています。

何を・誰から受け取るのかを意識して四つの言葉を選び分けると、文章全体の伝わり方が自然に整います。

日常的なやり取りで迷ったときは「いただきます」を使い、料金案内など改まった場面でだけ「申し受けます」を選ぶと失敗しにくいです。

相手や場面に応じて、四つの言葉の硬さの度合いを調整する感覚を持っておくと役立ちます。

「別途申し受けます」は失礼・冷たい印象にならないか

「別途申し受けます」はもともと契約書や利用規約、案内文のためのかたい表現です。

そのため対面での会話やメールでそのまま使うと、やや事務的で冷たい印象を与えてしまうことがあります。

ただし、この表現自体が失礼なわけではなく、書面の中で正しく使われていれば、むしろ丁寧で誠実な印象を与える言葉です。

硬さが気になるのは、くだけた場面や親しい相手にそのまま持ち込んでしまうときだけで、使う場面を選べば問題のない表現だと言えます。

硬さをやわらげたいときは、「恐れ入りますが」や「あらかじめご了承ください」といったクッション言葉を前後に添える工夫が役立ちます。

「恐れ入りますが、〇〇代を別途申し受けます」のように一言添えるだけで、唐突に感じられにくくなり、相手への配慮も伝わりやすくなります。

クッション言葉を添えるひと手間で、同じ内容でも受け取る印象がぐっとやわらかくなります。

内容そのものを変えずに、言葉の印象だけを調整できる点が、この工夫の良さであり、相手との関係を保つうえでも効果的だと言えます。

さらに柔らかく伝えたい場面では、「別途、〇〇料をいただく形になります」のように言い換えるのも一つの方法です。

特に初めて取引する相手や個人のお客様へ直接伝える場面では、硬さの度合いを一段調整しておくと、受け取る印象もやわらぎ、安心してもらいやすくなります。

「別途申し受けます」が使われる場面・業種

「別途申し受けます」は、日常会話ではあまり使われない、やや硬い響きを持つ言葉です。

主に見積書や契約書、利用規約といった、料金や条件を正式に取り決める書面でよく見かける、ビジネス寄りの表現です。

口頭の説明だけでは聞き逃されやすいため、本体価格に含まれない費用をあえて文字として残しておく狙いがあります。

金額や発生条件を書面にはっきり示すことで、後々の「言った言わない」という行き違いやクレームを防ぐ役割も持っています。

基本料金とは別に、オプションや利用状況、時間帯によって追加費用が発生しやすい業種ほど、この言葉を目にする機会が増えます。

ホテルやレンタル業、美容室、写真スタジオなど、サービスの幅が広く、お客様ごとに注文内容や利用時間が異なりやすい業種が代表的です。

たとえばホテルの宿泊約款には「深夜料金は別途申し受けます」という一文が添えられ、23時以降の到着やチェックインで追加費用が生じることをあらかじめ伝えています。

美容室の料金表でも「指名料を別途申し受けます」のように、担当する美容師やスタイリストを指定した場合にかかる費用が案内されています。

レンタル業では延長料金、写真スタジオでは撮影時間の超過分といった形で、同じ考え方に基づく追加料金が案内されています。

基本料金を一律に上げるのではなく、使った分だけ別途受け取る形にすることで、料金設定を分かりやすく保てるという利点もあります。

「別途申し受けます」の使い方・文型

基本の形は「〜は別途申し受けます」と「別途、〜を申し受けます」の二つです。

対象の位置を入れ替えるだけなので、どちらも同じように使われ、書き手の好みや前後の文章のリズムで選べます。

どちらの語順でも、本体価格とは別に費用がかかることを伝える役割は同じです。

何に対して追加費用がかかるのかを文の前のほうに置くと、読み手の目に留まりやすく、肝心な部分の見落としや後々の誤解も減らせます。

組み合わせる名詞としては、料金・手数料・消費税・費用などが定番です。

清掃費や保証料、延長費、出張費、キャンセル料、保険料など、業種に応じた名詞へ自由に入れ替えられるほか、「1名につき」「1時間あたり」のような単位を添えると、より具体的な案内になります。

丁寧さや時制を変えたい場合は、「申し受けません」と否定形にしたり、「申し受けております」と今まさに続いている状態として伝えたりもできます。

「申し受けますので、ご了承ください」のように依頼の言葉を続けると、角が立たずに案内できます。

さらに丁寧さを加えたい重要な文書では、「申し受けたく存じます」のように依頼の響きを持たせることもあります。

一方、掲示物や簡潔な案内文では、限られたスペースでも一目で読み取れるよう、「申し受けます」とそのまま言い切る形が多く使われる印象です。

「別途申し受けます」を見かけたときに確認すべきポイント

「別途申し受けます」という言葉を見かけたら、まず金額や発生条件がどこかに具体的に書かれているかをきちんと確認しましょう。

見積書なら合計金額の近く、契約書なら条項の中に具体的な説明がなく、この一文だけでさらりと終わっている場合は、特に初めて利用する相手であるほど注意が必要です。

金額や発生条件の記載がなく、ただ「別途申し受けます」とだけ書かれ、詳しい説明が省かれているケースも意外と見られます。

金額や条件があいまいなまま契約や利用を進めると、後からのトラブルにつながりかねません。

不明な点があれば、契約や利用を決める前に必ず問い合わせて確認しておくと安心です。

電話やメール、窓口のスタッフに一言添えて確認するだけでも、思わぬ追加費用に後から驚くことを避けられ、気持ちよく契約や利用を進められます。

また、「別途」が指す範囲、つまり本体価格にどこまでが含まれていて、どこからが含まれていないのかという境界線を見落とさないことも大切です。

「別途」の対象を取り違えると、想定より高い金額を請求されたように感じ、不満やトラブルにつながってしまうことがあります。

見積書や契約書であれば、別途費用の一覧や注記が、本文とは別の欄や末尾、あるいは注意書きの小さな文字の中にまとめられていることもあります。

そうした細かい部分にも必ず目を通し、気になる記載は読み飛ばさないようにしましょう。

「別途申し受けます」を使った例文

  • 【例文1】本契約に記載のない追加作業につきましては、別途申し受けます
  • 【例文2】お見積書の金額には出張費を含んでおりませんので、別途申し受けます
  • 【例文3】定員を超える人数でご利用の場合、追加料金を別途申し受けます
  • 【例文4】恐れ入りますが、キャンセル料は別途申し受けますので、あらかじめご了承ください
  • 【例文5】写真データの追加プリントをご希望の場合は、別途申し受けております
  • 【例文6】プレミアム機能をご利用の場合は、月額料金とは別に利用料を別途申し受けます

契約書や見積書では、何が本体価格に含まれていないのかを、一文でそのまま、もれなく示す使い方が中心です。

読み手が金額をきちんと見積もりやすいよう、出張費や追加作業費など、対象を具体的な名詞で示している点にも注目してみてください。

店舗や施設の案内では、料金表やホームページ、掲示物に単独の文として掲示されることが多いです。

「恐れ入りますが」や「あらかじめご了承ください」といったクッション言葉を添えると角が立たずに伝えられ、初めて利用するお客様にも安心感を与えられます。

いずれの例文も、追加費用の存在をはっきり示しながら、丁寧な印象を保っている点が共通しています。

料金や手数料の部分を、自分の業種や場面に合わせた名詞に入れ替えれば、そのまま案内文や契約条項、店頭のPOPとしても使えます。

「別途申し受けます」の意味まとめ

まとめ
  • 「別途申し受けます」は「べっともうしうけます」と読みます。
  • 本体価格に含まれない費用を、こちらから追加で受け取ることを丁寧に伝える、ビジネス向けの言葉です。
  • 「いただきます」より事務的な響きを持ち、「申し付けます」とは役割や方向性の異なる言葉です。
  • 見かけたときは、金額や発生条件がきちんと明記されているかを必ず確認しましょう。

「別途申し受けます」は、見積書や契約書、料金案内といった書面の中で、本体価格とは別に費用を受け取ることを丁寧に伝えるための表現です。

読み方は「べっともうしうけます」で、「別に」という気持ちと、謙譲表現の「申し受ける」が組み合わさった、やや硬めの書面向けの言葉だと振り返っておくと理解が深まります。

「いただきます」のような柔らかい響きはなく、「申し付けます」とも使う場面や役割が異なる、それぞれ独立した言い回しとして覚えておきましょう。

似た言葉と比べながら整理しておくと、実際に書面や案内文を作るときにも、自信を持って迷わず選べるようになるはずです。

案内文を作る側は、金額や発生条件をできるだけ具体的に書き添えることを心がけましょう。

読む側も、気になる点があれば契約や利用の前に一度確認しておく、という心がけを持っておくと、どちらにとっても気持ちよく、後腐れなく取引を進められ、長い目で見た信頼関係にもつながります。