「既読スルー」とは?意味や例文や読み方や由来について解説!

「既読スルー」の読み方と意味

「既読スルー」は「きどくするー」と読みます。

既読スルーとは、送ったメッセージが既読表示になっているのに、相手からの返信がないまま時間が過ぎている状態を指す言葉です。

LINEやInstagramのダイレクトメッセージなど、相手がメッセージを読んだかどうかが分かるチャットアプリでよく使われる表現です。

たとえば友人に「今度の飲み会、行けそう?」と送ったのに、既読のまま返事が来ない状態も既読スルーの代表的な例です。

「既読」は読まれたことを示す表示のことで、「スルー」は無視する・素通りするという意味のカタカナ語です。

友人同士の軽いやり取りから恋人同士の連絡、仕事上のビジネスチャットまで、幅広い場面で日常的に使われている言葉です。

既読スルーという言葉は、SNSのメッセージ機能に限らず、確認済みの表示が出る一部のビジネスチャットツールやグループウェアなど、似たような仕組みを持つ場面でも同じ意味合いで使われることがあります。

「既読スルーする」「既読スルーされる」のように、する側・される側のどちらの立場からでも自然に言葉として成立する点も、既読スルーが幅広い世代に定着した理由のひとつだと考えられます。

「既読スルー」が生まれた由来

既読スルーという言葉は、LINEが2011年にサービスを開始したことがきっかけで生まれたと言われています。

LINEが当初から備えていた「既読」表示機能によって、相手がメッセージを読んだかどうかが一目で分かるようになったことが、この言葉の誕生につながりました。

この既読表示機能は、東日本大震災をきっかけに、災害時でも安否確認を速やかに行えるようにという目的で搭載されたと言われており、便利であったがゆえに「読んだのに返信しない」という行動まで可視化されてしまった側面があります。

それまで主流だったメールやSMSには既読表示という仕組みがなく、読んだのに返信がないという状況自体がはっきりとは見えていませんでした。

LINE以前のケータイメールやパソコンのメールでは、相手が文面を読んだかどうかを知る手段そのものが存在せず、返信が来ない理由がわからないまま待ち続けるのが当たり前のことでした。

そこに、読まれたことを示す「既読」と、無視する・素通りするという意味の「スルー」が組み合わされ、既読スルーという造語が生まれたと言われています。

LINEの利用者が10代・20代を中心に急速に増えていくなかで、この言葉はネットスラングとして広く知られるようになっていきました。

やがてLINE以外のSNSやメッセージアプリも普及し、既読スルーは世代を問わず使われる一般的な言葉として定着していったのです。

「既読スルー」と「未読スルー」の違い

既読スルーと未読スルーは、どちらもメッセージに反応しない状態を指しますが、仕組みは大きく異なります。

既読スルーは、メッセージを開いて内容を読んだことが相手にはっきりと伝わってしまう状態のことです。

一方の未読スルーは、通知画面などで内容をある程度確認し、本文そのものは開かずに未読のまま保っておく工夫のことを指します。

未読スルーをする人は、通知のポップアップに表示される一部の文章だけを読み、わざとアプリを開かないことで既読表示を回避しています。

ほかにも、スマホを一度機内モードに切り替えてからメッセージを開き、内容を確認したうえで既読をつけずに元の状態へ戻すという方法を使う人もいると言われています。

既読スルーは「読んだのに返信しない」という事実が相手に伝わりやすく、冷たい・失礼だという印象につながりやすい傾向があります。

未読スルーは、既読の通知を相手に見せずに済むため、返信内容を落ち着いて考える時間を確保したい場面で選ばれやすい方法です。

どちらの方法を選ぶかは、相手との関係性や返信までにかけられる時間、送る側の性格によっても変わってくるため、一概にどちらが良い・悪いと言い切れるものではありません。

「既読スルー」をしてしまう人の心理

既読スルーをしてしまう人の行動の裏には、いくつかの異なる心理が隠れています。

もっとも多いのは、どのように返信すればよいか悩んでしまい、考えているうちに時間だけが過ぎてしまうケースです。

特に誘いへの返事や相手を気遣う内容など、言葉選びに気を使うメッセージほど、返信までに時間がかかりやすくなります。

普段からこまめに返信するタイプの人ほど、既読スルーの状態が続くと「早く返さなければ」という焦りを感じやすく、その焦りがかえって言葉選びを難しくし、返信のタイミングをさらに逃してしまうこともあります。

また、仕事や家事で忙しく、メッセージ自体は読んだものの返信を後回しにしているうちに既読スルーの状態になってしまう人も少なくありません。

大人数が参加するグループチャットでは「誰かが代わりに返信してくれるだろう」という気持ちが働きやすく、自分からは動かずに既読スルーの状態を続けてしまう人も見られるようです。

一方で、あえて相手と距離を置きたい・関わりを少し減らしたいという意図から、意識的に既読スルーを選ぶ人もいます。

このように既読スルーの裏側には、迷い・多忙・意図的な距離感という、まったく異なる心理が存在しているのです。

「既読スルー」をされた側に生まれる不安

既読スルーをされた側には、さまざまな不安が生まれやすいものです。

もっとも多いのは、無視された・嫌われたのではないかという不安です。

既読表示があることで「読んだのに返信がない」という事実がはっきり見えてしまうため、未読のままより不安を感じやすくなります。

返信が来るかどうかが気になって、何度もスマホの画面を確認してしまい、仕事や勉強など目の前の作業に集中できなくなってしまうという声も少なくありません。

さらに「怒らせてしまったのかもしれない」「送った内容がよくなかったのかもしれない」と、相手の状況を必要以上に想像してしまう人も多くいます。

不安な気持ちが強まるほど、自分が送った文章を読み返して「言い方が悪かったのかもしれない」「もっと違う言葉を選べばよかった」と、必要以上に自分を責めてしまう人も見られます。

こうした不安は、相手の表情や声のトーンが見えないSNSやチャットアプリ特有のコミュニケーションだからこそ、強まりやすい傾向があります。

対面や電話であれば感じにくい小さな違和感が、既読スルーという分かりやすい形で可視化されてしまうことが、不安の大きな原因だと言えるでしょう。

「既読スルー」への上手な向き合い方

既読スルーをされたときは、焦って何度も連絡するよりも、少し時間を置くことが大切です。

催促のメッセージを送る場合は、相手を責めるような言葉ではなく「お時間あるときに教えてください」といった柔らかい言い回しを選ぶとよいでしょう。

相手の状況は見えないからこそ、返信がないことをすぐに否定的な意味だと決めつけないことが大切です。

不安な気持ちが大きくなったときは、スマホから意識的に距離を取り、別の作業や趣味の時間に意識を向けてみることで、返信を待つ時間そのものへのとらわれが少しずつ和らいでいくこともあります。

一度や二度の既読スルーであれば、忙しさや返信のタイミングを逃しただけという可能性のほうが高いものです。

ただし既読スルーが長期間にわたって繰り返される場合は、その相手との関係性そのものを見直すきっかけにしてもよいでしょう。

自分の気持ちを過剰に振り回されないよう、既読スルー一つで一喜一憂しない距離感を持つことも、心の健康を守るうえで役立ちます。

一人で既読スルーの意味をあれこれ考え込んでしまいそうなときは、信頼できる友人に話を聞いてもらうだけでも、気持ちが整理されて落ち着きを取り戻しやすくなるものです。

恋愛関係における「既読スルー」の意味合い

恋愛関係においては、「既読スルー」がほかの場面よりも重く受け止められ、特別な意味を持つように感じられることが多くあります。

好きな人からの返信を待っているときほど時間の流れが遅く感じられ、既読のまま動かない画面を何度も確認してしまう人も少なくありません。

恋愛における既読スルーは、相手が自分をどう思っているかを知る手がかりとして意識されやすい傾向があります。

付き合い始めたばかりの時期ほど、相手の気持ちがまだ読み切れない分、一度の既読スルーに過剰に反応してしまいやすく、交際が長くなるにつれて少しずつ受け止め方も落ち着いていく傾向があるようです。

既読スルーは相手の気持ちを測る物差しのように扱われやすく、それだけに送り手の意図とは違う形で誤解を生んでしまうこともある行動です。

中には、あえて返信を遅らせることで相手の関心を引き、気持ちを確かめようとする駆け引きとして既読スルーを使う人もいると言われています。

好意を試すような使い方は一時的に関心を引けても、関係そのものを不安定にしてしまう場合があるようです。

とはいえ、忙しさや単純な見落としが理由であるケースも非常に多く、既読スルーだけを根拠に相手の本心を決めつけてしまうのは危うい考え方だと言えるでしょう。

既読が付いた瞬間の感情だけで判断せず、普段の相手の様子も含めて考えることが大切です。

ビジネスシーンで「既読スルー」が問題視される理由

仕事の場面における「既読スルー」は、恋愛とは違った重さを持ち、信頼関係に関わる問題として捉えられがちです。

取引先や上司からの連絡を既読のまま放置してしまうと、仕事への姿勢そのものを疑われてしまう恐れがあります。

ビジネスの既読スルーは、相手の時間や案件の進行にまで影響を与えてしまう点が、特に問題視される理由だと考えられています。

返信が遅れるほど、相手は次の判断や作業を保留せざるを得なくなってしまうためです。

会社によっては、社内のチャットツールについて「受信から何時間以内に一次返信をする」といった目安をルールとして定め、既読スルーを防ぐ工夫を進めているところもあります。

そのため、内容をすぐ確認したい場合は通知だけで文面を見て、既読をつけずに対応を考えるという工夫をする人も少なくありません。

これは「既読スルーをしたと思われたくない」という配慮から生まれた、ちょっとした心配りとも言えるでしょう。

結論を出すまで時間がかかる時でも、「確認しました、追って連絡します」と一言返すことが、社会人として求められる基本的な返信マナーとされています。

既読スルーの状態が続くと、本人の評価だけでなく、連絡を待っているチーム全体の進行にまで影響が及んでしまうこともあるため、個人のマナーというよりチームで取り組むべき課題として捉える会社も増えています。

「既読スルー」の例文で見る使い方

  • 【例文1】彼からのLINEを既読スルーしてしまい、後で気まずい空気になった
  • 【例文2】グループチャットで質問したのに既読スルーされて、少し寂しい気持ちになった
  • 【例文3】何度もメッセージを送っているのに既読スルーされるのは、正直つらいと感じる
  • 【例文4】仕事が忙しい時間帯だったので、今日は既読スルーのまま一日が終わってしまった
  • 【例文5】取引先への返信を既読スルーしてしまい、翌朝すぐに謝罪の連絡を入れた
  • 【例文6】彼女は怒っているのか、既読スルーが三日間も続いている

こうして例文を並べてみると、「既読スルー」は自分がする側にも、相手からされる側にも使える言葉だということがわかります。

例文1や例文5のように、自分の行動を振り返る場面でも自然に使われる言葉です。

特に多いのは既読スルーをされた側の寂しさや不安を表す例文で、感情を伴う言葉として使われやすいのが特徴です。

恋愛や友人関係に関する例文では「寂しい」「つらい」といった感情を表す言葉とセットで使われることが多く、既読スルーという言葉自体に、どこか切ないニュアンスが含み込まれていることがうかがえます。

例文2や例文3のように、相手への不満がにじむ使い方も日常的によく見られます。

一方で例文4や例文6のように、理由を決めつけずに状況だけを淡々と説明する、中立的な使い方もよく見られます。

文脈によってニュアンスが変わるからこそ、使うときは前後の言葉にも気を配りたい表現です。

「既読スルー」と似た言葉・言い換え表現

「既読スルー」と似た言葉としては、「未読無視」や「シカト」などが挙げられます。

「未読無視」はメッセージそのものを読まずに放置する行為を指し、確認済みかどうかという点で既読スルーとは意味が異なります。

「シカト」は既読や未読に関わらず、相手を意図的に無視する態度全体を指す、より広い意味の言葉だと言われています。

単に「スルー」という言葉だけで表現される場合もあり、この場合は既読・未読の区別をせず、連絡そのものを後回しにされた・無視されたという状況全体を指して使われることが多いようです。

既読スルーは「読んだのに返さない」という事実が強調される点で、ほかの言葉に完全には置き換えにくい独特な表現です。

英語では似た状況を「left on read」と表すことがあり、既読機能を持つアプリならではの悩みは海外でも共有されているようです。

日本語の既読スルーとほぼ同じニュアンスで使われていると言われています。

こうした言葉を並べてみると、無視の度合いや悪意の強さによって、使うべき表現が少しずつ異なることが見えてきます。

事前に「返信は不要です」と伝えておくケースと既読スルーは意味が異なり、既読スルーはあくまで相手から返信を期待されている状況で起こる現象だという点に、大きな違いがあります。

「既読スルー」についてのまとめ

まとめ
  • 「既読スルー」は、メッセージを読んだのに返信をしない状態を指す言葉です。
  • 恋愛関係では好意の有無を測る指標として意識されやすく、駆け引きに使われることもあります。
  • ビジネスシーンでは信頼に関わる問題として扱われ、一言の返信を心がけることが大切です。
  • する側もされる側も、相手の状況を想像する配慮を持つことが円滑な関係につながります。

ここまで、「既読スルー」が恋愛やビジネスの場面でどのように受け止められているかを振り返ってきました。

意味そのものはシンプルでも、関係性や場面によって受け取られ方が大きく変わる言葉だとわかります。

既読スルーという言葉がこれほど広く浸透した背景には、「既読」という表示機能がやり取りの様子を見える化したことが大きく関わっていると言えるでしょう。

「既読スルー」は便利で身近な言葉である一方、使い方や受け取り方次第で人の気持ちを大きく動かしてしまう言葉でもあります。

だからこそ、相手の状況を想像する余裕を持っておきたいところです。

既読スルーをしてしまう側は、相手が不安にならないよう一言添える意識を持つとよいでしょう。

既読スルーをされた側も、必ずしも悪意があるわけではないと知っておくことで、気持ちが少し軽くなるはずです。