「朗報」とは?意味や例文や読み方や由来について解説!

「朗報」という言葉の意味を解説!

「朗報(ろうほう)」とは、聞いた人を明るい気持ちにさせる良い知らせを指す言葉です。日本語における「報」は「知らせ」を意味し、「朗」は「明るい」「ほがらか」を表します。したがって、単に「良いニュース」という意味だけでなく、受け取る側の心情までも明るくするニュアンスが含まれています。企業のプレスリリースや個人の会話でも「朗報です!」と語尾を強めることで、相手の期待感を高める働きを持ちます。

「朗報」は正式な文章でもカジュアルな会話でも使えます。結果発表やプロジェクト成功の報告など、ポジティブな情報を共有するときに最適です。逆に、小さな良い出来事でも「朗報」と呼ぶことで、出来事の価値を高める効果があります。

【例文1】部長から「新製品が予想以上に売れているという朗報を聞きました【例文2】長年の研究が認められ、助成金採択の朗報が届いた

「朗報」は「良かったね」という感情を共有したい場面で用いると、相手との心理的距離を縮められます。書き手や話し手のポジティブな姿勢を象徴する言葉として覚えておくと便利です。

「朗報」の読み方はなんと読む?

「朗報」の一般的な読み方は「ろうほう」です。音読みの「朗(ろう)」と「報(ほう)」を組み合わせた四字熟語的な読み方ですが、実は二字熟語です。「朗」は漢音で「ロウ」「ホガラ」「アキラカ」と読み、「報」は「ホウ」「ムクイル」「シラセル」と読み分けます。この言葉に訓読みはほぼ存在せず、会話やアナウンスでも「ろうほう」で統一されています。

辞書の多くは見出し語として「ろう‐ほう【朗報】」と表記し、アクセントは平板型または中高型のいずれも許容されます。ビジネスシーンでは、抑揚をつけ過ぎずに発音すると落ち着いた印象になります。

【例文1】取引先からのろうほうを電話で受け取った【例文2】「皆さん、ろうほうがあります!」と司会者が告げた。

読み方の間違いとして「りょうほう」「あきらほう」などが見受けられますが、いずれも誤読です。自信を持って「ろうほう」と発音しましょう。

「朗報」という言葉の使い方や例文を解説!

「朗報」は名詞なので、そのまま主語・補語として使えます。文頭に「朗報」を置いて感嘆符を加えると、聞き手の注意を引きつけるキャッチコピーにもなります。メールやチャットで冒頭に「朗報です!」と書くと、本文を読んでもらいやすくなります。

動詞と組み合わせる場合は「届く」「舞い込む」「もたらす」「聞く」などが一般的です。「朗報が舞い込んだ」「朗報をもたらす」など、行為や結果を強調できます。丁寧語なら「朗報を頂戴しました」と表現し、目上の人への配慮も忘れずに。

【例文1】プロジェクト成功の朗報が舞い込み、チーム全員で喜び合った【例文2】長年の努力が結実し、ようやく朗報を聞くことができた。

ビジネスメールでは、本文の最初に「朗報をお伝えいたします」と書くと礼儀正しく響きます。一方、日常会話での「朗報だよ!」はカジュアルで親しみやすい言い回しです。

「朗報」という言葉の成り立ちや由来について解説

「朗報」は漢語由来の熟語です。「朗」は古代中国の漢籍『詩経』に登場し、「明朗」「朗読」など明るさや清らかさを示す語として受容されました。「報」は『尚書』『春秋左氏伝』などで「知らせる」「返す」を意味します。日本では奈良時代の文献に「報(むくい)」の語が登場し、平安時代には「報を聞く」が定着しました。

平安後期から鎌倉時代にかけて、「朗」と「報」を組み合わせた「朗報」が仏教経典の訓読で用いられた記録が見られます。当時は「吉事(きちじ)」に近い意味で、社会全体の福音を指しました。江戸時代以降になると庶民の往来文や瓦版で「朗報」の二文字が印刷され、祝賀的なニュースを表す定番語になりました。

明治期には新聞見出しで「朗報ス」とカタカナ交じりで使われ、情報の近代化とともに一般化しました。現代日本語ではポジティブな報道や公告に欠かせない用語といえます。

「朗報」という言葉の歴史

奈良時代の正倉院文書には「明朗」という形容詞が記されており、これが後の「朗」の基盤になりました。平安時代の漢詩文では「朗声」「朗照」が頻出し、人々は音や光の鮮やかさを称える際に「朗」の文字を好みました。鎌倉仏教の広まりにより、善い知らせを説法で伝える際に「朗報」が使われたことが語史的な起点と考えられています。

江戸時代の「瓦版」は庶民向けの速報メディアで、火事や戦などの凶事と区別するために吉報を「朗報」と表し、識別効果を高めました。明治以降、西洋の「good news」を翻訳する際にも「朗報」が選ばれたため、公文書や新聞記事で定着しました。

昭和戦後期にはラジオ放送で「国民の皆さまに朗報です」という決まり文句が頻繁に流れ、テレビの普及と共に口語でも一般化しました。現在に至るまで、そのポジティブイメージはほとんど変化していません。

「朗報」の類語・同義語・言い換え表現

「朗報」と近い意味を持つ語には「吉報(きっぽう)」「喜報(きほう)」「嬉報(きほう/きほう)」があります。これらはいずれも「良い知らせ」を指しますが、音の響きや使用場面に微妙な違いがあります。たとえば「吉報」は祝い事や公式発表に多く、「喜報」は軍事・スポーツ報道で縁起を担いで使われます。

言い換えとして「グッドニュース」「好報」「朗らかなニュース」も挙げられます。ビジネス文書では「良い報せ」「ポジティブな情報」と転換すると、カジュアルさを抑えつつ意味を保てます。

【例文1】新薬開発成功の吉報が世界を駆け巡った【例文2】チーム優勝の好報に社内が沸いた。

類語を適切に使い分けることで、文章全体のトーンを調整し、読み手の感情に訴えやすくできます。

「朗報」の対義語・反対語

「朗報」の明確な対義語は「凶報(きょうほう)」や「悪報(あくほう)」です。「凶」は「不吉」を、「悪」は「良くない」「害」を示し、いずれもネガティブな知らせを表します。新聞記事では訃報や事故報道を「凶報」と呼ぶことがありますが、日常会話では「残念な知らせ」「悲報(ひほう)」の方が一般的です。

また、「悲報」は人の死や災害など深刻な出来事に限定される傾向があり、単なる失敗報告には「悪い知らせ」と表すことが多いです。反対語を理解することで、「朗報」のポジティブ性が際立ちます。

【例文1】株価急落の凶報が市場を襲った【例文2】彼の訃報という悲報に接し、皆が肩を落とした。

ポジティブ・ネガティブ双方の語を意識的に使い分けると、文章にメリハリが生まれます。

「朗報」を日常生活で活用する方法

日常生活で「朗報」を上手に使うと、コミュニケーションが円滑になります。例えば、家族や友人に嬉しい報告をする際、「良いニュースがあるんだ」ではなく「朗報があるよ!」と切り出すことで、聞き手の期待感を高め、会話の雰囲気を明るくできます。チャットアプリのグループでも、トピックを「朗報:〇〇」と付けるだけで重要度とプラス感情を同時に伝えられます。

ビジネスシーンでは、プレゼン資料のスライドタイトルに「朗報」と大字で入れると注目を集められます。ただし、誇張にならないよう内容が本当にポジティブか事前に確認しましょう。SNSではハッシュタグ「#朗報」を付けるとポジティブな情報を求めるユーザーからの反応が得られやすいです。

【例文1】半年ぶりに朗報が届いたと母に電話した【例文2】上司に「取引先から朗報です」と口火を切った。

このように「朗報」は相手の注意を引きつけるキーワードとして、さまざまなシーンで活用可能です。

「朗報」という言葉についてまとめ

まとめ
  • 「朗報」は聞いた人を明るくする良い知らせを示すポジティブワード。
  • 読み方は「ろうほう」で、音読み二文字が基本表記。
  • 漢籍由来で鎌倉期に定着、江戸以降に庶民語として普及した歴史を持つ。
  • ビジネスでも日常でも使いやすいが、誇張にならないよう内容を吟味する必要がある。

「朗報」は単なる「良いニュース」以上に、受け手の感情を浮き立たせる力を持つ言葉です。読み方は「ろうほう」とシンプルで、漢字の組み合わせが覚えやすい点もメリットと言えます。

歴史的には仏教経典や瓦版を通じて日本語に根付いた由緒ある語であり、現代でも新聞見出しからSNSまで幅広く使われています。ポジティブな内容であるかを確かめたうえで「朗報」と銘打てば、相手とのコミュニケーションをより豊かにできるでしょう。